薬が足りない!?そもそも渡せない。

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初めまして。
新米薬剤師、たまごときゅうりです。

今回は医薬品が足りなくなっている問題について記載していきたいと思います。

皆さんは現在薬の流通がとても不安定であると言うことを知っていますか?一昨年の事件をきっかけに薬の流通が不安定になり薬局、病院では薬が渡せなくなっています。そして、最近やっとニュースでも流通について見る機会が増えてきていると感じます。
例えばこんなニュース(注1)や、
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20211209/k10013380561000.html(注1)
こんなニュース(注2)が報道されるようになってきました。

(注2)

今回はNHKのサイトを取り上げさせていただいていますが、他にもヤフーニュースなどでも取り上げられるようになってきた為、少しずつですが世間の注目も集まってきている状態になっているのではないかなと感じます。

さて、では現在どれぐらいの品目数が出荷調整、つまり入荷が不安定であり安定して流通してしないかを確認すると
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC185780Y1A111C2000000/
こちらの日本経済新聞での報道では約3000品目とあります。普通の薬局においてある薬がだいたい1200品目~1500品目なので揃えている薬の種類によってはお渡しできる薬がないということにもなりかねない状況です。
現在の承認薬品数が内服薬9083品目、注射薬3585品目、外用薬2183品目、歯科用薬剤29品目、計14880品目(2022年1月20日現在)が現在日本で保険適応に使用できる薬の数です。そのうちの3000品目、約5分の1が入手しずらい状況というのは異常な状況であると言えると思います。
また、Twitterで薬剤師の有志が集まって作成されたDrugShortage.JP「医療用医薬品供給状況データベース」(注3)
https://drugshortage.jp/index.php(注3)
で集められた情報を参考にすると、出荷調整品目数は4130品目(2022年1月20日現在)となっています。
経済新聞の集計時よりもさらに多くの薬が流通不安定となっています。

これだけ多くの薬が手に入りにくいとなると通常業務にすら支障が出て、もはや一種の医療崩壊といっても差し支えないと思います。
また、この状況の解消は2023年以降とのお話もあり切迫した状況は年単位で継続される見通しです。私の勤務先でも薬が入手できずお断りしなければいけない患者さんが1日1人は訪れるような状況にもなっています。

この状況を乗り越えるためにも近隣医療機関との連携、患者さんの理解による協力、医薬品メーカーの頑張り、ホントに数多くの人が適切な医療を提供しようと努力しています。
初めて状況を知った人も、状況を知っていてがんばっている人も、一緒に乗り越えていきましょう。

本日のまとめ。

薬は現在入手できなくなっている。その数はなんと約4130品目。全体医薬品の1/5の薬は流通が不安定です。この困難にはみんなで立ち向かわないと勝てない。メーカー、医療提供者、患者、それぞれの立場でお互いに気を使いながら生活していきたいですね。

大きなことも一歩から。皆様のご健康をお祈りしております。

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