そろそろ承認審査が始まります!

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初めまして。

新米薬剤師、たまごときゅうりです。

今回は新型コロナウイルスに対する経口治療薬パキロビッドパック(ニルマトレビル/リトナビル)の審査が2022年2月10日に行われることが決まりましたので、そちらについて記載していきたいと思います。

現段階で新型コロナウイルス感染症に対して承認されている薬は、ラゲブリオ(モルヌピラビルカプセル)のみですからこれで選択肢が増えることになりますね。さて、パキロビッドパックですがラブゲリオと同じ特例承認にて申請されています。さて、承認されるのかされないのか今から気になりますね!!

予想としてはほぼ確実に承認されると思います。なぜならば、既に国と約200万人分の供給を約束している上に承認後は4万人分が速やかに納入されるからです。承認結果出る前から供給の話が出ている為、よほどのトラブルがない限り承認されると思うのは当然だと思います。

今回、承認されるであろうパキロビッドパックは合剤となるようです。中身はニルマトレビルとリトナビルの2剤です。ニルマトレビルは新型コロナウイルスのメインプロテアーゼを阻害するようです。つまり、増殖ができなくなるようにすると言う事です。それではリトナビルは何の目的で入れらているのかと言うと、ニルマトレビルの代謝を阻害することによりニルマトレビルの血中濃度を維持するためです。リトナビルはご存知の方も多いHIVのお薬です。抗ウイルス薬ということで苦手としている方も多いCYPに対しての作用があり併用禁忌が多いお薬です。今回は、普段見ないふりをしている方も多いと思います、CYPの阻害作用を逆手にとって使用していると言う事です。ちなみに阻害するのはCYP3Aだそうです。

事前の情報からわかることとしては、相互作用や併用禁忌の薬が多くなり重症化リスクがある人に誰でもとりあえず使えばいいという薬にはならないと言う事です。経口薬ですから薬局で触れることも出てくると思いますがその際は併用禁忌や注意に対して普段以上にチェックをしていかないといけない薬ということです。

では、もう1つ承認されているMSDのラゲブリオの併用禁忌はと言うと、過敏症のある方か妊娠又は妊娠の可能性のある方となっています。つまり、禁忌が少なくパキロビッドパックよりは使いやすい薬であるともいえると思います。ただ、悩ましいのは治験のデータのみではパキロビッドパックの方が効果が高いかもしれないということです。何も考えずどちらか片方をお渡しするのではなく、年齢、対象性別、症状、重症化リスク、併用薬、肝機能、腎機能などを考えドクターの処方意図通りの効果が出るのか、副作用の方が確率高くならないかなどを考えて調剤にあたるべきだと考えられる薬たちだと思いました。

また、市場に出れば比較のデータや副作用の発生頻度などの情報も集まると思いますのでこれからも日々勉強していきたいと思います。

本日は新型コロナウイルスの飲み薬について記載していきました。承認がほぼきまり、これで選択肢が2個に増える。ただし、禁忌の内容が違うためドクターの処方意図をしっかりと汲めるように勉強していきましょう。という内容でした。

大きなことも一歩から。日々勉強していきますので何かあればご指摘頂ければと思います。

 

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